全加算器 類語 半加算器 二進法 論理演算 CPU
意味 2進法の2桁以上の足し算を実行する電気回路のこと
全加算器。名前は難しそうですが、単に2桁(2ビット)以上の足し算を電気回路で表しただけのものです。全加算器は、コンピューターのCPUに用いられており、この全加算器があるおかげでコンピューターは2進法で表された数の計算をすることができると言うわけです。うーん、わかったような、わからないような…そんな方はぜひ以下の説明を読んでみてください。きっと全加算器はどういったものかイメージがわくはずです。
簡単なイメージ
全加算器= 1桁同士足し算する半加算器+繰り上がり判断するOR回路
そもそも半加算器とOR回路の理解がいまいちだなと言う方は、先に半加算器とOR回路についての記事をお読みいただければと思います。より全加算器の理解が深まるはずです。
お帰りなさい。半加算器とOR回路についてなんとなくわかりましたか?なんとなくわかればいいです。さて、半加算器とは1桁同士の足し算をするものでした。つまり、2桁以上(例. 11+10)はできないわけです。これでは計算機としての役目を果たすことができませんよね?そこで全加算器が作られたと言うわけです。以下図。
そう、われわれは何気なく簡単に2桁以上の計算をしているんですが、深掘りしてみると、割と複雑な処理をしているんです。
例
52+48=?
ぼる 簡単のため10進数で考えるよ
手順 2+8の実行
→答えは10。1桁目の数字は0に決定。1は2桁目に繰り上がり
→5+4+1の実行
→答えは10。2桁目の数字は0に決定。1は3桁目に繰り上がり
→結果100
ぼる 例は10進数だけど2進数も手順は同じだよ
どうですか?この手順をまとめると以下のようになります。
①1桁同士の計算実行
②2桁目に繰り上がり(足して10以上か?)かどうかを検証
③2桁目同士の計算実行+②で繰り上がっていれば、その分も追加
④ 3桁目に繰り上がりがあるか検証
⑤答え
この手順を機械にやらせたいわけです。人は頭の中でちゃちゃっと処理してしまいますが、機械はそうも行きません。でも我々には半加算器があるんです。半加算器のおかげで1桁以上の計算はできるんです。ということは半加算器で以下は網羅できます。
①1桁同士の計算実行→半加算器
②2桁目に繰り上がり(足して10以上か?)かどうかを検証
③2桁目同士の計算実行+②で繰り上がっていれば、その分も追加→半加算器
④ 3桁目に繰り上がりがあるか検証
⑤答え
さて、後は何ができれば計算できるでしょうか?もう皆さんお分かりですよね?そう、繰り上がり判定できるものがあればいいんです。この繰り上がり判定してくれるものこそが、OR回路なんです。
例11+11(2進数で計算)
いかがでしたか?全加算器がどういったものかイメージできましたね。論理演算で頭が混乱してしまったかもしれませんが(私もはじめはそうでした…)この全加算器によって電気で二進法の計算ができるんだというくらいの理解で充分です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。それではまたお会いしましょう。